歯周病治療について
[2024年11月16日]
歯周病の治療について
歯周病は、歯茎や歯を支える骨などの歯周組織が炎症を起こし、進行すると歯を失う原因となる病気です。主な原因は、歯の表面や歯茎の周りにたまるプラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊です。歯周病は初期段階では自覚症状が少なく、放置すると進行して重症化します。本記事では、歯周病の治療法について、その段階に応じて詳しく解説します。
1. 歯周病の診断と初期治療
歯周病治療の第一歩は、適切な診断です。歯科医師は次のような検査を行います
・プロービング検査:歯周ポケットの深さを測定し、炎症の進行度を確認します。
・レントゲン撮影:骨の状態を把握し、歯周病による骨吸収の有無を確認します。
・プラークの確認:歯垢や歯石の付着状況を調べます。
診断後、初期治療として以下の方法が行われます。
(1) プラークコントロール
歯周病の治療の基本は、原因であるプラークの除去です。患者自身による適切なブラッシングが不可欠で、歯科衛生士から正しい歯磨き方法を指導されます。また、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助器具を用いて、歯と歯の間も清掃します。
(2) スケーリングとルートプレーニング
歯科医院では、専用の器具を使って歯石を除去します。これを「スケーリング」といいます。さらに、歯の根の表面を滑らかにし、細菌が再び付着しにくい環境を作る「ルートプレーニング」も行われます。これにより、炎症を引き起こしている原因を取り除きます。
2. 進行した歯周病の治療
初期治療を行っても改善しない場合や、すでに進行している歯周病には、より専門的な治療が必要です。
(1) 歯周外科治療
歯周病が進行して歯周ポケットが深くなると、スケーリングやルートプレーニングだけでは除去できない歯石や炎症部分が残ることがあります。その場合、歯周外科治療を行います。
・フラップ手術:歯茎を切開して歯根や歯周ポケットの奥深くまで清掃し、感染部分を除去します。
・骨再生療法:歯周病によって失われた骨を再生させるために、人工骨材や特殊な膜(GTR法)を用いる治療法です。
(2) 抗菌療法
進行した歯周病の場合、抗菌薬を使用することがあります。局所に薬を塗布したり、内服薬を処方したりして、炎症を抑えます。ただし、抗菌薬は他の治療と併用することで効果を発揮するため、単独での使用は限定的です。
3. 歯周病治療後のメンテナンス
歯周病は慢性疾患であり、治療が完了しても再発する可能性があります。そのため、治療後のメンテナンスが非常に重要です。
(1) 定期検診
歯科医院での定期的な検診を受けることで、歯周病の再発を予防します。検診では、プラークや歯石の付着をチェックし、必要に応じてクリーニングを行います。
(2) セルフケアの継続
治療後も適切なブラッシングや補助器具の使用を続けることが求められます。生活習慣の見直し(禁煙、食生活の改善など)も、歯周病予防に効果的です。
4. 歯周病治療の最新技術
近年、歯周病治療には新しい技術も導入されています。
・レーザー治療:レーザーを用いて、歯周ポケット内の細菌を除去する方法です。切開を伴わないため、痛みや出血が少ないのが特徴です。
湯島なかがみ歯科では歯周病のレーザー治療と歯周病を除菌する処置を得意としております。
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