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知覚過敏治療について

[2024年09月21日]

知覚過敏の治療について

知覚過敏は、歯が冷たい飲み物や食べ物、または熱いものに対して過敏に反応する症状です。歯の表面にあるエナメル質が薄くなったり、歯茎が下がって歯の根が露出することで、内部の象牙質が刺激を受けやすくなることが原因です。この象牙質には非常に細かい神経が通っており、その神経が温度や触覚に敏感に反応するため、痛みが生じます。今回は、知覚過敏の原因、治療法、予防策について詳しく説明します。

1. 知覚過敏の原因

知覚過敏の主な原因は、以下のようなものです。

a.歯の摩耗 強く歯を磨くことで、歯のエナメル質が摩耗し、象牙質が露出することがあります。硬い歯ブラシや研磨力の強い歯磨き粉を使用することで、エナメル質が削れやすくなります。

b.歯茎の退縮 歯周病や加齢によって歯茎が下がると、歯の根が露出し、知覚過敏が起こりやすくなります。歯の根はエナメル質で保護されておらず、象牙質が直接露出するため、刺激を受けやすくなります。

c.歯ぎしり 歯を強く噛みしめたり、歯ぎしりをすることで歯に過剰な負荷がかかり、エナメル質が削れることがあります。これにより、象牙質が露出して知覚過敏が引き起こされます。

d.酸蝕症(さんしょくしょう) 酸性の飲食物(果物、ソフトドリンク、ワインなど)の摂取や逆流性食道炎によって、歯のエナメル質が酸によって溶かされ、象牙質が露出することがあります。

2. 知覚過敏の治療法

知覚過敏の治療法は、症状の原因や進行具合に応じて異なります。軽度の知覚過敏の場合、生活習慣の見直しや適切な口腔ケアが有効です。しかし、症状が進行している場合や、原因が複雑な場合には、歯科医の治療が必要となります。

a. 知覚過敏用の歯磨き粉
軽度の知覚過敏には、知覚過敏用の歯磨き粉が有効です。これらの歯磨き粉には、フッ化物や硝酸カリウム、ストロンチウム塩などの成分が含まれており、これらが歯の表面に保護膜を形成し、神経への刺激を減少させます。使用を続けることで、徐々に痛みが軽減されることが期待できます。

b. フッ素塗布
歯科医院で行われるフッ素塗布は、知覚過敏の治療法として効果的です。フッ素は歯の表面に保護膜を形成し、象牙質の微細な穴を封鎖することで、刺激を減らします。また、フッ素はエナメル質を強化し、酸に対する抵抗力を高めます。定期的なフッ素塗布によって、知覚過敏の進行を防ぐことができます。

c. ボンディング治療
歯の象牙質が広範囲に露出している場合、ボンディング治療が行われることがあります。この治療では、歯に特殊な樹脂を塗布し、象牙質を覆うことで、刺激を遮断します。ボンディング治療は、特に歯茎が下がって歯の根が露出している場合に有効です。

4. まとめ

知覚過敏は、多くの人が経験する一般的な口腔の問題ですが、適切な治療と予防によって症状を管理することができます。原因を特定し、適切な対策を講じることで、痛みを軽減し、日常生活を快適に過ごすことができるでしょう。定期的な歯科検診と正しい口腔ケアを怠らず、知覚過敏のリスクを最小限に抑えることが重要です。

湯島なかがみ歯科では知覚過敏になってしまった原因を探り、その原因に応じて予防策や改善策を提案していきます。

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